ICLEI Local Governments for Sustainability
About ICLEI
ホーム イクレイについて 会員 サポーター 事業 サービス ニュース&イベント お問合せ
spacer
「第3回世界都市フォーラム」参加報告
 「世界都市フォーラム(World Urban Forum)」は、UNハビタットが2年毎に開催する、人口集中、都市計画、貧困、居住環境、安全、マイノリティーの参加等、都市にかかわる様々な問題を討議するための国際会議である。今回の「第3回世界都市フォーラム」は、バンクーバーで6月19日から23日まで開かれた。全体会議やラウンドテーブル、160を超えるネットワーク会議、展示やイベント等に、政府や自治体代表、NGO、都市計画や交通、環境、持続可能性分野の専門家、研究者、学生など、150カ国1万人を超える人々が集まった。
(会議詳細は公式ウェブサイト、参加者リストや会議結果は、UNハビタットウェブサイトをご覧ください。 )

イクレイ日本は地球環境戦略機関(本部:神奈川県)の招請を受け、“Integrating global concerns into urban management in Asia: challenges and experiences”(アジアの都市管理への地球環境対策の組み込み:挑戦と課題)をテーマとするセッションに参加した。
 
 パネリストはイクレイ日本(岸上)の他、バンコック副知事 バナソビット・メクヴィチャイ博士、ホノルル市前市長 ジェレミー・ハリス氏、インドの研究機関TERIのマンジャイ・グリアニさん、オーストラリアの研究機関CSIROのピーター・ニュートン博士であった。参加を予定していたが直前に来られなくなった中国Ryzhao市市長の発表内容は、モデレーターの地球環境戦略機関 白 雪梅(Xuemei Bai)上席研究員が紹介した。
 
 都市管理にどのように地球環境問題への対応策を導入することができるかをテーマにしたセッションであったので、イクレイ日本は川越市の協力を得て、同市の10年間にわたる地球温暖化対策の成果を紹介し、段階を踏んだ着実な対策と管理、リーダーシップの重要性を強調し、都市の経験を効果的に移転するためのCCPキャンペーンの戦略と国際的な連携を呼びかけた。都市経済の発展とセッションの規模は約60名。(6月21日)

 日本政府からは吉田国土交通省政務官が参加したが、自治体の直接参加はなく、展示会場の日本コーナーで、京都市のバイオディーゼルプロジェクト、北九州市の公害克服経験、福岡市の廃棄物処理方式、飯田市のまちづくり、室蘭市の環境産業都市、田原市(愛知県)の環境教育、近江八幡市の歴史的町並み保存活動が、パネルと冊子で紹介されていた。

 イクレイ本部は、環境配慮を組み込んだ都市長期計画戦略セッション“How to Integrate Environmental Aspects in City Long-term Strategic Planning”(UNEP、Cities Allianceと共催)、および都市のグローバルフットプリントセッション”Global Issues, Local Actions – The Global Footprint of Cities”(UNハビタットと共催)を開催した。
 
 環境配慮を組み込んだ都市長期計画戦略セッションでは、ホノルル市やケープタウン市の都市政策、インド ハイデラバード市の民営化による自治体経営改革成果が発表された。イクレイは、バンクーバーの研究機関と共に実施している、バンクーバーおよび先進国・途上国地域の数都市を対象にした30年~100年単位の長期計画研究プロジェクトを紹介し、ツールを作成中であることを報告した。このセッションにはUNEP政策開発・法律部門の次長 キラパルティ・ラマクリシュナ氏も参加し、自治体の活動に対してコメントとエールを送った。
 
 一方、都市のグローバルフットプリントセッションではイクレイのデヴィッド・カドマン会長がイクレイの活動を紹介し、さらに東南アジア地区理事であるフィリピン サンフェルディナンドのオルテガ市長が、自身の大気汚染対策に取り組んだ経験と共に、他都市の経験を学ぶためにイクレイに加盟したこと、首長のリーダーシップを強化するための「気候変動にかかる世界市長・首長協議会」への参加を呼びかけた。 
 オルテガ市長は、パネリストとして出席したランドテーブル“エネルギー:地域活動と地球規模のインパクト”(Energy: Local Action, Global Impact)においても、より多くの聴衆に向かって「気候変動にかかる世界市長・首長協議会」を紹介し、参加を呼びかけた。(6月23日)

 世界の都市人口は膨張を続け、現在世界全体の人口の内50%が都市に住んでいるが、50年後にはその割合は75%になると予測されている。エコロジカル・フットプリントを開発したブリティッシュコロンビア大学のビル・リー教授は、都市のグローバルフットプリントセッションの中で、化石燃料があまりに安い価格で供給されすぎていること、これが地球環境への悪影響を及ぼし、また貧富の差を作り出していることを指摘して、都市を一つの生きた生物物理的な体系(a living bio-physical entity)として捉え、各都市が地球環境へのインパクトを考慮し、負荷の軽減に努めるべきであることを述べた。

 世界都市フォーラムでは、気候変動や大気汚染防止をめざした都市計画や交通分野での意見交換が活発に行われており、日本の都市にとってもますます関心の高まる分野ではないかと思われる。次回は、2008年に中国の南京市で開催予定である。


spacer
Search
 
spacer