回復力のある都市づくり~Resilient Cities 2011(第2回適応策国際会議)参加報告(イクレイ日本)
イクレイの「回復力のある都市づくり」会議(Resilient Cities)は、関連分野の研究者や国際機関、自治体等が課題の解決や施策について情報交換や討論を行う場として、昨年初めてボンで開催されました。気候変動防止のための国家間交渉への提言を視野において、同地で行われる国連気候会合の直前に開催しています。
6月3日から5日まで開催された2011年の第2回会議Resilient Cities2011には、60カ国から530名以上が参加し、内20%が自治体、31%が研究者/研究機関/コンサルタント等でした。4日~5日の自治体リーダーのみを対象にしたフォーラム(Mayors Adaptation Forum)では、世界各地の35名の自治体の長が、国連気候変動条約事務局、世界銀行、国連ハビタット、国連防災戦略やスイスの保険会社のトップと意見交換を行い、市長・首長によるボン宣言をまとめました。
6月3日から5日まで開催された2011年の第2回会議Resilient Cities2011には、60カ国から530名以上が参加し、内20%が自治体、31%が研究者/研究機関/コンサルタント等でした。4日~5日の自治体リーダーのみを対象にしたフォーラム(Mayors Adaptation Forum)では、世界各地の35名の自治体の長が、国連気候変動条約事務局、世界銀行、国連ハビタット、国連防災戦略やスイスの保険会社のトップと意見交換を行い、市長・首長によるボン宣言をまとめました。
昨年同様多くのセッションが開催され、3日間のセッション数47、301名がスピーカーとして参加しました。日本からは7名が参加しました。今年の 一番の特徴は、政府間の交渉でも途上国の適応対策に対する資金不足(注1)と支援方法が大きな問題のひとつになっていることから、国際機関や世界銀行、自治体代表の他に民間金融機関も交えて、具体的な資金調達とその課題を話し合 うセッションを設けたことでした。イクレイは、「都市適応力への資金戦略」(Financing the Resilient city)(ダウンロードはこちら) 白書を発行し、地域の関係者の参加やニーズに基づいたボトムアップ型アプローチがより効果的であること、従来の供給側の条件に合わせた資金供与ではなく、 需要側主導による適応策資金戦略を提案しています。セッションでは、参加者が各々の立場からこの戦略に対する意見を述べ、自治体側の能力構築や適応策の総 合的推進に向けての努力も必要であるとの指摘もありました。
イクレイはUrban Resilience(都市部の回復力)を、「ストレスに耐え、生き延び、適応し、危機や災害から立ち直り、早く次の行動を起こすことができるコミュニ ティの能力」であるとしています(注2) 。したがって今年の会議では、気候変動がもたらすリスクだけでなく、より幅広い自然や人的災害リスク軽減策、水、エネルギーおよび食料の安全保障、再生可 能エネルギーや生態系システムがもたらすサービスの確保や保全等のテーマも取り上げています。
政策と研究との協働関係については、行動の前には様々なアセスメントが必要であり、研究者の役割が非常に大きいこと、データの不確実性が大きな問題であるものの、これをどのように判断し決断するかは、科学の問題ではなく政治の問題であること、科学的データを地域の言葉に直していく必要性、中長期的および短期的に何が必要で、何をしなければならないかと言うところから行動を起こすべきとの意見が印象に残りました。
参加自治体数の増加だけでなく、アセスメント実施例や計画づくりの紹介数も増えていることから、必要性の認識や現状把握を越え て、着実に取組も広がっていることが分かります。ロンドン、ホーチミン、ラゴス(ナイジェリア)、セマラン(インドネシア)については、各々3時間半を とって事例紹介と意見交換を行ないました。
会議の発表資料、主要なスピーカーの発言等は、会議ウェブサイトからアクセスできます。是非ご覧下さい。
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注1:今後20年の政府からの資金供与の約束額2,000億USドルに対して、国連条約事務局は2030年まで毎年670億USドルが必要であるとみなしています。
注2:Urban Resilienceについては、イクレイブリーフィングシート「都市部の回復力に向けて」をご覧ください。
イクレイはUrban Resilience(都市部の回復力)を、「ストレスに耐え、生き延び、適応し、危機や災害から立ち直り、早く次の行動を起こすことができるコミュニ ティの能力」であるとしています(注2) 。したがって今年の会議では、気候変動がもたらすリスクだけでなく、より幅広い自然や人的災害リスク軽減策、水、エネルギーおよび食料の安全保障、再生可 能エネルギーや生態系システムがもたらすサービスの確保や保全等のテーマも取り上げています。
政策と研究との協働関係については、行動の前には様々なアセスメントが必要であり、研究者の役割が非常に大きいこと、データの不確実性が大きな問題であるものの、これをどのように判断し決断するかは、科学の問題ではなく政治の問題であること、科学的データを地域の言葉に直していく必要性、中長期的および短期的に何が必要で、何をしなければならないかと言うところから行動を起こすべきとの意見が印象に残りました。
参加自治体数の増加だけでなく、アセスメント実施例や計画づくりの紹介数も増えていることから、必要性の認識や現状把握を越え て、着実に取組も広がっていることが分かります。ロンドン、ホーチミン、ラゴス(ナイジェリア)、セマラン(インドネシア)については、各々3時間半を とって事例紹介と意見交換を行ないました。
会議の発表資料、主要なスピーカーの発言等は、会議ウェブサイトからアクセスできます。是非ご覧下さい。
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注1:今後20年の政府からの資金供与の約束額2,000億USドルに対して、国連条約事務局は2030年まで毎年670億USドルが必要であるとみなしています。
注2:Urban Resilienceについては、イクレイブリーフィングシート「都市部の回復力に向けて」をご覧ください。


