永久凍土の溶解と拡大するギガトンギャップ(UNEP報告書)(12.5)
UNEP(国連環境計画)から最近出されたレポートの中から2点。
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◎温暖化予測に加味されていない永久凍土の溶解
北極圏の4分の1を占める永久凍土は1,700ギガトンのCO2を含有しており、これは現在の大気中の含有量の2倍である。この永久凍土が溶け、大量のCO2とメタンが放出されると地球温暖化を加速することはもちろん、生態系に多大な影響を及ぼし、地盤のゆるみからインフラも被害を受ける。
これまでの地球温暖化調査・予測にはこの永久凍土の影響を加味しているものはほとんどなく、ここ数年でやっと主流化してきたところだ。報告書はIPCC評価に永久凍土の影響を含めることを推奨している。
永久凍土が溶けだすと、負のフィードバック・ループが始まる。ガスの放出が海面温度を上昇させ、それにより永久凍土を温め、さらに溶解する。
北極圏とアルプスの気温は、地球平均の2倍の早さで上昇し、2100年までに大量の永久凍土が失われることが予測されている。地球気温が3℃上昇すれば、北極圏では6℃上昇し、海面に近い永久凍土の30-85%が失われることになる。これに基づくと、永久凍土の溶解により、2100年までに43-135ギガトンのCO2が、2200年までには246-246-415ギガトンのCO2が放出される。
最終的には永久凍土による排出は地球の全排出量の最大39%を占めるまでになるため、報告書の筆頭著者は、京都議定書に代わる気候変動対策の条約には、永久凍土の影響を加味しなければならない、と警告している。
UNEPの記事はこちら(英文)
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◎拡大するギガトンギャップ
今世界が地球温暖化対策を加速させなければ、温室効果ガスの排出量は2020年までに58ギガトンに達するだろう。これによる温度上昇は、現在言われている、今世紀の気温上昇を2℃以下に抑える、というレベルをはるかに超えている。
ドーハ交渉を前に、UNEPが発行した排出量ギャップ報告2012によれば、世界が現状維持でいくならば、2020年以降は大胆な排出削減策が必要になる。世界の温室効果ガスは2000年の40ギガトンから、2010年にはおよそ50ギガトンに、2020年には58ギガトンになると予測され、これは、UNEPが2010年と2011年に予測したギガトンギャップを拡大する数値だ。拡大の主な要因は、予測を上回る途上国の経済成長やオフセットのダブルカウントを加味したことだ。
報告書は、もし仮に各国がもっとも野心的な目標を達成したとしても、2020年までに8ギガトンのギャップが残るとしており、昨年の予測より2ギガトン増えたことになる。だが同時に報告書は、建物、運輸、森林部門で既存の技術と政策を見直すことにより、このギャップを埋めることは技術的には可能とし、2020年以降の枠組みを決めるドーハ交渉に低炭素社会への移行を働きかけている。
UNEPの記事はこちら(英文)
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◎温暖化予測に加味されていない永久凍土の溶解
北極圏の4分の1を占める永久凍土は1,700ギガトンのCO2を含有しており、これは現在の大気中の含有量の2倍である。この永久凍土が溶け、大量のCO2とメタンが放出されると地球温暖化を加速することはもちろん、生態系に多大な影響を及ぼし、地盤のゆるみからインフラも被害を受ける。
これまでの地球温暖化調査・予測にはこの永久凍土の影響を加味しているものはほとんどなく、ここ数年でやっと主流化してきたところだ。報告書はIPCC評価に永久凍土の影響を含めることを推奨している。
永久凍土が溶けだすと、負のフィードバック・ループが始まる。ガスの放出が海面温度を上昇させ、それにより永久凍土を温め、さらに溶解する。
北極圏とアルプスの気温は、地球平均の2倍の早さで上昇し、2100年までに大量の永久凍土が失われることが予測されている。地球気温が3℃上昇すれば、北極圏では6℃上昇し、海面に近い永久凍土の30-85%が失われることになる。これに基づくと、永久凍土の溶解により、2100年までに43-135ギガトンのCO2が、2200年までには246-246-415ギガトンのCO2が放出される。
最終的には永久凍土による排出は地球の全排出量の最大39%を占めるまでになるため、報告書の筆頭著者は、京都議定書に代わる気候変動対策の条約には、永久凍土の影響を加味しなければならない、と警告している。
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◎拡大するギガトンギャップ
今世界が地球温暖化対策を加速させなければ、温室効果ガスの排出量は2020年までに58ギガトンに達するだろう。これによる温度上昇は、現在言われている、今世紀の気温上昇を2℃以下に抑える、というレベルをはるかに超えている。
ドーハ交渉を前に、UNEPが発行した排出量ギャップ報告2012によれば、世界が現状維持でいくならば、2020年以降は大胆な排出削減策が必要になる。世界の温室効果ガスは2000年の40ギガトンから、2010年にはおよそ50ギガトンに、2020年には58ギガトンになると予測され、これは、UNEPが2010年と2011年に予測したギガトンギャップを拡大する数値だ。拡大の主な要因は、予測を上回る途上国の経済成長やオフセットのダブルカウントを加味したことだ。
報告書は、もし仮に各国がもっとも野心的な目標を達成したとしても、2020年までに8ギガトンのギャップが残るとしており、昨年の予測より2ギガトン増えたことになる。だが同時に報告書は、建物、運輸、森林部門で既存の技術と政策を見直すことにより、このギャップを埋めることは技術的には可能とし、2020年以降の枠組みを決めるドーハ交渉に低炭素社会への移行を働きかけている。
UNEPの記事はこちら(英文)


