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東京都の太陽熱利用促進の取り組み(8.22)
  7月29日に行われた九都県市再生可能エネルギー活用セミナー(代々木会場)において、東京都の太陽熱利用の促進の取り組みについて傍聴して参りましたので報告します。
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太陽熱利用(矢崎総業株式会社提供)
 2008年3月に策定された東京都環境基本計画における再生可能エネルギー利用目標では、「2020年までに東京のエネルギー消費に占める再生可能 エネルギーの割合を20%程度に高める」ことを目指している。これは、日本の再生可能エネルギーの割合(大規模水力含む)が約9%であることを鑑みれば、 非常に高い目標であることがわかる。

 
 これまでにも東京都は、北海道・東北地方との地域間連携をはじめ、太陽エネルギー利用設備を導入した中小企業者を対象とした法人税減免制度、大規模特定建築物の建築主を対象とした再エネ導入検討義務化、区市町村を対象とした太陽エネルギー利用設備導入補助制度等を行ってきたが、今後はさらに太陽熱の導入を促進していく方針だ。


 諸外国と比較すればまだ十分とは言えないが、太陽光発電の認知度・普及率は国・自治体の補助金制度も手伝い、比較的伸びているの に対し、太陽熱のそれは極めて低いのが現状だ。東京都では、平成21年度から2年間、住宅用太陽エネルギー利用機器の導入補助を行ってきたが、平成23年 3月時点補助申請受付件数を見ると、太陽光発電が約1万9,000件であるのに対し、太陽熱利用は約360件にとどまっている。しかしながら、太陽エネル ギーの変換効率は、太陽光が約10数%であるのに対し、太陽熱は約50%である。太陽熱を利用することの効率の高さ、狭小住宅の多い東京における太陽熱普 及のポテンシャルがわかる。


 一方、家庭における用途別エネルギー消費の内訳を見てみると、
  • 給湯32%
  • 暖房20%
  • 冷蔵庫・照明等37%

ほか(東京都資料:2005年度)であるが、このうち、低温熱で賄える給湯及び暖房に、太陽熱が大きく寄与できる。
太陽熱利用(社団法人ソーラーシステム振興協会提供)
 そこで東京都は既存の再エネへの取り組みに太陽熱の要素を組み込むほか、今後の取り組みとして、太陽熱の新たな取り組み等につい て情報提供を行う「太陽熱利用促進協議会」の発足させ、これを、太陽熱ムーブメント醸成の土台とする。また、太陽熱新技術導入調査として、新技術等の募 集・採択・公表を行う。ここで採択された新技術を補助対象として、太陽熱導入補助事業(5年間で20億円)を行う。これまで住宅供給側の太陽熱認知度が低 く、取り組みが進んでこなかったため、住宅供給事業者に補助金を出し、(これまでの太陽光がそうであったように)まずは新築住宅から、住宅供給側が主体的 に太陽熱の新規需要を生み出す環境を創っていく。これにより、新たな施工技術やデザイン性の改良が進み、太陽熱の導入が進展することを想定している。


 3.11以降、過度の電力依存社会から脱却することが喫緊の課題となり、東京都は5月27日に「東京都電力対策緊急プログラム」 を策定した。ここでも太陽熱を含めた太陽エネルギー利用システムへの多額の補助を実施・検討しており、東京都の力の入れようがわかる。大きな廃熱ロスを出 して稼働している電機温水器の代わりに、建築物に降り注ぐ太陽の熱をそのまま使おう、というのが東京都の考え方である。
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