イクレイヨーロッパニュースより(6.15)
- 自転車利用者や歩行者の状況改善を目指すヘルシンキ
イクレイ会員都市のフィンランド・ヘルシンキの研究者らは、車両輸送以外の交通状況を改善するためのプロジェクトの一環として、自転車利用者や歩行者の状況を調査している。この研究により改善案が策定され、貴重な情報がフィンランド全域の都市・交通の計画者へ提供されることとなる。 タンペレ工科大学によって行われているこのプロジェクトでは、都市計画者がヨーロッパの他都市の成功モデルを応用できるようなツールを開発中である。研究チームは徒歩や自転車でヘルシンキを回り、自転車利用者や歩行者のためのインフラが整っているといわれる欧州の10都市と比較した。
この2年間の研究は年内には終了予定である。市民からのコメントも歓迎されており、そのフィードバックは都市・交通の計画者に役立てられる。研究の対象はフィンランドの8都市、4つの省、そしてフィンランドの自転車団体のネットワークである。このプロジェクトに加え、ヘルシンキではより安全に道路を横断できるようにするための新しい交通計画を導入することになっており、さらに数カ月以内に自転車レーンを新設予定である。
- ボローニャでは、モビリティエコチケットを用いた柔軟な取組みを実施中
イタリアのボローニャでは、 最近開発、導入された「モビリティエコチケット」を使って、より環境にやさしい交通手段への取り組みを順調に進めている。これは、自治体の通勤モビリティマネジメント計画に参加する民間企業が、自社の社員に、公共交通機関の割引チケットである「モビリティエコチケット」を提供するものである。
このチケットは、普段は自転車に乗り、雨の日に公共交通機関を利用するような不定期利用者を対象にしている。雇用主と自治体の双方が移動料金割引の助成に協力している。割引のうち10%分はこの計画に参加している企業の助成によるもので、自治体がさらに8.5%を負担している。
CIVITAS Initiativeへの参加を通じ、ボローニャは都市における移動性をより持続可能にするための多様な手法を導入している。
- Sustainable Meeting Guideに加えるケーススタディや優良事例を募集
イクレイは現在UNEP(国連環境計画)と協力し、「Green Meeting Guide 2009:環境配慮型の会議開催ガイド」に続き、Sustainable Event Guideを策定している。これは、参加者が最大で5,000人のイベントに焦点を合わせたものである。最初のガイド――現在、国連の全事務局、多くのイクレイ会員、その他の組織などで活用されている――が大きな成果を収めたことで、新しいガイドの策定が求められた。 この新しいガイドには、持続可能性の社会的および経済的な面も取り入れられる。これは、イクレイの環境配慮型イベントから得た経験を大幅に取り入れており、イクレイ会員主催による「グリーン会議」の中から主要な例を紹介している。
また、外部のサービス提供者と協働する方法に加え、そのイベントが実際どれほど持続可能であったのかの評価の問題も検討されている。現在Global Reporting Initiative(UNEPの公認協力機関)が策定しているEvent Organizer Sector Supplement は、この評価システムに関連したものである。このガイドは2011年の終りまでに完成の予定だが、イクレイとUNEPは、これに掲載するケーススタディや優良事例を募集中である。共有可能な成功事例があれば、francesca.schraffl@iclei.orgまでご連絡を。
- イクレイ報告書、中国と欧州の都市間のパートナーシップ考察
中国と欧州の都市間のパートナーシップに関するイクレイの報告書では、持続可能な開発が、現在中国の都市が抱える重要問題である、と指摘している。中国の大都市は現在、排水管理、下水設備、クリーン(環境を汚染しない)エネルギーの供給、エネルギー効率化の実施など、持続可能性に関する多様な課題を抱えている。欧州の都市は、これらの問題の是正にビジネスチャンスを見い出しており、すでに持続可能性の政策の実施においてより大きな役割を果たしている。この報告書は、2010年の上海・世界エキスポの時に開催された「中国―欧州都市フォーラム」をサポートする目的で、Charles Leopold Mayer Foundationのために策定された。中国と欧州の都市間の貿易協定や経済的つながりに加え、さまざまな都市が享受している社会的関係も考察されている。 中国でも欧州でも、持続可能性への支援、都市計画、持続可能な交通、エネルギー節約などが依然として自治体の優先議題となっており、協力関係を結ぶことは双方に利益をもたらすことになる。
(翻訳協力:田畑 美世、増井都)





