世界風力エネルギー協会(WWEA)が、コミュニティパワーの重要性を主張、その定義を発表(5.31)
世界風力エネルギー協会(WWEA)が、風力発電等再生可能エネルギーが普及する上で、コミュニティパワー(地域社会の力)が重要な役割を果たす、という調査結果を発表しました。以下、概訳をご紹介します。
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「コミュニティパワー(地域社会の力)で、風力発電の設置が大幅に増える」ことが調査で判明
ボン(WWEA本部):福島の悲劇により、風力発電など再生可能エネルギーを増やし、世界のエネルギーシステムを変換させる必要性が強調されるようになった。こうした観点から、コミュニティパワー(地域社会の力)が、分散型エネルギーの発展にとって、今後ますます不可欠な要素になると見られている。
コミュニティパワーを示す実例として、風力発電が社会に受け入れられるようになっている。アムステルダム大学の研究者らがドイツで行った比較調査によれば、風力発電は概して社会的受け入れ度が高いが、地域で風力発電を行っている場合に、その受け入れ度はさらに高まるということだ。
風力発電を所有している地域の住民の62%は、周辺の風力発電に対し、「賛成」あるいは「非常に賛成」であり、「反対」もしくは「非常に反対」はわずか1%である。対して、風力発電を所有していない地域の人々は、その多く(47%)が「どちらとも言えない」としており、「賛成、非常に賛成」は26%、「反対、非常に反対」は27%である。
ステファン・サンガ―WWEA事務局長は「風力発電を礎石に、世界の再生可能エネルギー供給量100%を達成したいなら、地域社会がこれを積極的に支持し、地元の風力発電から地域社会が恩恵を受けるようにしなければならない。コミュニティパワーは、これを達成するための優れたアプローチとなる」と語っている。
コミュニティパワーの戦略的重要性から、WWEAは、コミュニティパワーに関する作業部会を設置した。昨秋カナダのトロントで開かれた、コミュニティパワー協議会第2回大会には、作業部会のメンバーが集まり、コミュニティパワーの定義を討論した。
WWEAコミュニティパワー作業部会の議長であり、オンタリオ持続可能エネルギー協会(OSEA)の事務局長であるクリス・スティーブンス氏は、「現在、コミュニティパワーの重要性は認識されている。私が住むオンタリオ州にある管轄区域は、コミュニティパワー特別支援計画の設置に先導的な役割を担っている。地域社会に権限を持たせるためには、こういった政策が世界中で必要だ」と語っている。
作業部会のメンバーは全大陸からの出身者を集めており、政策決定者、再生可能エネルギー関係者、一般市民に対してわかりやすい指針を示すため、コミュニティパワーの定義づけを行うことに合意した。また、風力やその他の再生可能エネルギー技術の展開をさらに加速させる上で、今後コミュニティパワーが大きな役割を果たすであろうことでも意見が一致している。
WWEAコミュニティパワー作業部会で決定した定義条項
(下記の3基準のうち2つ以上を満たす事業は、コミュニティパワーとして規定される。)
1.地域のステークホルダーが事業の全体あるいは大部分を担っている
地域の個人、あるいは地域のステークホルダーから成る団体(農場経営者、協同組合、独立系発電事業者、金融機関、自治体、学校等)が、事業全体、あるいは大部分を直接的、あるいは結果的に担っている。
2.地域社会に基づく団体が事業の議決権を持っている
地域のステークホルダーから成る団体が、事業の意思決定に関わる議決権の大部分を所有している。
3.社会的、経済的利益の大部分が地域に分配される
社会的、経済的利益の全て、あるいは大部分が、その地域社会に分配される。
『再生可能エネルギーの地域受け入れ――ドイツ南東部のケーススタディ』の調査概要はこちら(英文)
(翻訳協力:有光圭子)
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「コミュニティパワー(地域社会の力)で、風力発電の設置が大幅に増える」ことが調査で判明
ボン(WWEA本部):福島の悲劇により、風力発電など再生可能エネルギーを増やし、世界のエネルギーシステムを変換させる必要性が強調されるようになった。こうした観点から、コミュニティパワー(地域社会の力)が、分散型エネルギーの発展にとって、今後ますます不可欠な要素になると見られている。
コミュニティパワーを示す実例として、風力発電が社会に受け入れられるようになっている。アムステルダム大学の研究者らがドイツで行った比較調査によれば、風力発電は概して社会的受け入れ度が高いが、地域で風力発電を行っている場合に、その受け入れ度はさらに高まるということだ。
風力発電を所有している地域の住民の62%は、周辺の風力発電に対し、「賛成」あるいは「非常に賛成」であり、「反対」もしくは「非常に反対」はわずか1%である。対して、風力発電を所有していない地域の人々は、その多く(47%)が「どちらとも言えない」としており、「賛成、非常に賛成」は26%、「反対、非常に反対」は27%である。
ステファン・サンガ―WWEA事務局長は「風力発電を礎石に、世界の再生可能エネルギー供給量100%を達成したいなら、地域社会がこれを積極的に支持し、地元の風力発電から地域社会が恩恵を受けるようにしなければならない。コミュニティパワーは、これを達成するための優れたアプローチとなる」と語っている。
コミュニティパワーの戦略的重要性から、WWEAは、コミュニティパワーに関する作業部会を設置した。昨秋カナダのトロントで開かれた、コミュニティパワー協議会第2回大会には、作業部会のメンバーが集まり、コミュニティパワーの定義を討論した。
WWEAコミュニティパワー作業部会の議長であり、オンタリオ持続可能エネルギー協会(OSEA)の事務局長であるクリス・スティーブンス氏は、「現在、コミュニティパワーの重要性は認識されている。私が住むオンタリオ州にある管轄区域は、コミュニティパワー特別支援計画の設置に先導的な役割を担っている。地域社会に権限を持たせるためには、こういった政策が世界中で必要だ」と語っている。
作業部会のメンバーは全大陸からの出身者を集めており、政策決定者、再生可能エネルギー関係者、一般市民に対してわかりやすい指針を示すため、コミュニティパワーの定義づけを行うことに合意した。また、風力やその他の再生可能エネルギー技術の展開をさらに加速させる上で、今後コミュニティパワーが大きな役割を果たすであろうことでも意見が一致している。
WWEAコミュニティパワー作業部会で決定した定義条項
(下記の3基準のうち2つ以上を満たす事業は、コミュニティパワーとして規定される。)
1.地域のステークホルダーが事業の全体あるいは大部分を担っている
地域の個人、あるいは地域のステークホルダーから成る団体(農場経営者、協同組合、独立系発電事業者、金融機関、自治体、学校等)が、事業全体、あるいは大部分を直接的、あるいは結果的に担っている。
2.地域社会に基づく団体が事業の議決権を持っている
地域のステークホルダーから成る団体が、事業の意思決定に関わる議決権の大部分を所有している。
3.社会的、経済的利益の大部分が地域に分配される
社会的、経済的利益の全て、あるいは大部分が、その地域社会に分配される。
『再生可能エネルギーの地域受け入れ――ドイツ南東部のケーススタディ』の調査概要はこちら(英文)
(翻訳協力:有光圭子)


