オランダ・ティルブルグ市に学ぶ都市の生物多様性のあり方

- ティルブルグ中央駅前に設置された案内サイン
ティルブルグはアムステルダムから90kmほど南に位置するオランダ第6の都市である。ICLEIの進める生物多様性のためのローカルアクションのプロジェクトにオランダではアムステルダム市と共に参加をしている。非常に乾燥した土地から湿った土地までが分布していることから、64に分類されるビオトープを有しており、オランダ国内に生息する哺乳類、両生類、トンボ類、鳥類のうち、過半数の種を市内で見ることができるという。このように豊かな生物多様性を有している都市で生物多様性の問題はどのように取り扱われているのか、ティルブルグ市役所でお話を伺った。
ティルブルグ市では20年ほど前から都市の緑のあり方を示す計画を策定してきたが、2001年にまとめた計画で初めて生物多様性の視点を取り入れたという。この計画策定時の話合いの場には、環境を良くしたいと考える団体であれば規模に関わらず参加可能で、自然保護団体や、モニュメント保護団体、農業団体など参加を希望した全ての団体が加わることができた。各方面の意見を取り入れながら計画をまとめたことが計画を実行性のあるものにできた秘訣のようである。この計画は、2015年までの見通しを示すものとなっており、市内の土地利用目的を、市街地、営農地、生物多様性に関する取組として自然の保全や復元を目的とする空間の大まかに3つに分類してエリアごとに明示している。その結果、市街地の開発と農業活動、自然の保全や復元の取組はバランスを取りながらそれぞれが進展するようになったという。それでは自然の保全や復元の取組において生物多様性が豊かな状態であるとする判断基準はどのように設けているのかを尋ねたところ、対象地を造成前の地形に戻し、自然の遷移にまかせた結果、かつて見られた動植物が見られるようになった状態であるとのことだった。市街地の中でも自然を復元させるようなプロジェクトが複数実施されている中で、隣接の住民から虫や雑草などの苦情が出ることはないのだろうかと心配したが、ティルブルグ市においてそのような心配は無用のようであった。自然を住宅の近くに呼び込み、自然の中に人間が住んでいる状態にすることがティルブルグ市の目指す姿だという。人は自然の中だとストレスが減り、ストレスが減れば健康状態が良くなり、市民が健康であれば良いまちになるという思想に基づいて、「皆のための生物多様性」というキャッチフレーズをうたっている。
市内で数年に一度実施される生物調査は全て10代から80代までの市民ボランティアにより実施されているという。このようなマンパワーもティルブルグ市の生物多様性を支える大きな力となっている。
ティルブルグの中央駅を降りると駅を出たところに市内の自然保護区域や国立公園の方向を案内するカラフルなサインが目に飛び込んでくる(写真)。自転車での所要時間も示されており、このような空間の存在が特別なものとしてではなく、市民の日常生活に受け入れられていることを象徴するかのような印象を受けた。
ティルブルグ市では20年ほど前から都市の緑のあり方を示す計画を策定してきたが、2001年にまとめた計画で初めて生物多様性の視点を取り入れたという。この計画策定時の話合いの場には、環境を良くしたいと考える団体であれば規模に関わらず参加可能で、自然保護団体や、モニュメント保護団体、農業団体など参加を希望した全ての団体が加わることができた。各方面の意見を取り入れながら計画をまとめたことが計画を実行性のあるものにできた秘訣のようである。この計画は、2015年までの見通しを示すものとなっており、市内の土地利用目的を、市街地、営農地、生物多様性に関する取組として自然の保全や復元を目的とする空間の大まかに3つに分類してエリアごとに明示している。その結果、市街地の開発と農業活動、自然の保全や復元の取組はバランスを取りながらそれぞれが進展するようになったという。それでは自然の保全や復元の取組において生物多様性が豊かな状態であるとする判断基準はどのように設けているのかを尋ねたところ、対象地を造成前の地形に戻し、自然の遷移にまかせた結果、かつて見られた動植物が見られるようになった状態であるとのことだった。市街地の中でも自然を復元させるようなプロジェクトが複数実施されている中で、隣接の住民から虫や雑草などの苦情が出ることはないのだろうかと心配したが、ティルブルグ市においてそのような心配は無用のようであった。自然を住宅の近くに呼び込み、自然の中に人間が住んでいる状態にすることがティルブルグ市の目指す姿だという。人は自然の中だとストレスが減り、ストレスが減れば健康状態が良くなり、市民が健康であれば良いまちになるという思想に基づいて、「皆のための生物多様性」というキャッチフレーズをうたっている。
市内で数年に一度実施される生物調査は全て10代から80代までの市民ボランティアにより実施されているという。このようなマンパワーもティルブルグ市の生物多様性を支える大きな力となっている。
ティルブルグの中央駅を降りると駅を出たところに市内の自然保護区域や国立公園の方向を案内するカラフルなサインが目に飛び込んでくる(写真)。自転車での所要時間も示されており、このような空間の存在が特別なものとしてではなく、市民の日常生活に受け入れられていることを象徴するかのような印象を受けた。

