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<東京都>東京都の大規模事業所対策について

<東京都>

 東京都の「地球温暖化対策計画書制度」の施行は早く、2002年。2009年まで二段階にわたって対象事業所の自主的取組を推進し、第一段階(2002-2004)では事業所に報告と自主的な目標を設定してもらい、計画削減率は平均3年間で2%、第二段階(2005-2009)では都が削減対策を提示し、更なる指導・助言・評価・公表を行い、計画削減率は平均5年間で6%を上げた。

 第二段階では、計画策定前に取組んだ温暖化対策も評価し、投資回収が3年以内の対策を推進することで事業所への過大な負担を避けた。また、対象事業所には総括マネージャーや専任アドバイザーの設置など温暖化対策の組織体制の整備を求めた。都が提示する対策は、事業所が基本的に取組む「基本対策」と、積極的に取組む「目標対策」があり、これらが実施できたか否かにより報告書がAAA、AA、A、B、Cで評価される。AAAは知事表彰対象となる。結果はホームページ等で公表している。

 しかしこれだけではまだ不十分ということで始まったのが、2010年からの総量削減「義務」と排出量取引制度(キャップ&トレード制度)だ。対象は大規模事業所(1,500kl以上)の所有者で、削減計画期間は5年(第一計画2010-2014年、第二計画2015-2019)で報告書は年次提出。総量削減目標値(キャップ)は第一計画期間が-6%、第二期間が-17%の予定。キャップの割り当て方法はグランドファザリング方式で、報告の際には登録検証機関(2011年1月現在検証機関登録数35)の検証が必要になる。大きな特徴として、違反の場合には罰則も伴う。今年度から始まる削減実施後の取引には、クレジットの発行、移転、削減義務への充当など記録を管理する電子システムを稼働する予定(現在開発中)。取引に使用できるクレジットは超過削減量、都内中小クレジット、再エネクレジット(太陽光(熱)・風力・地熱・水力・バイオマス)、都外クレジットである。

 都は本制度を導入することにより、排出量削減のみならず経済波及効果も狙う。ゼロエミッションの新築建造物、中古物件の省エネ改修、太陽光発電設備設置などがそれだ。また大手デベロッパーでは条例化を機にテナントにエネルギー使用量を開示するなど、省エネ提案がなされている。

 また、対策の推進が極めて優れた事業所は削減義務率を1/2に軽減したトップレベル事業所に、対策の推進が特に優れた事業所は3/4に軽減した準トップレベル事業所に認定する。認定申請数は2011年1月12日発表時点で計55事業所と、意識の高さが伺える。

 自治体連携も積極的で、埼玉県と協定を締結。C&Tの首都圏への波及効果を狙う。昨年10月に開かれた関東地方知事会議において、国の出先機関の受け皿として広域連携のための協議会設立を決定。11月には9都県市サミットを行い、必要に応じて共通の課題について更なる広域連携に取り組むこととなった。

 「国レベルの制度設計を待たず、地方政府から、国内のCO2削減及び技術革新に寄与する、先駆的な実効性のある制度の実現を」。東京都の環境対策は「野心的」である。

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◎東京都の制度の詳細はこちら
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