イクレイEニュース(2010年12月)
- はじめに(世界事務局からご挨拶)
2010年はこれまでになく活動的な年でした。世界事務局をドイツのボンに移転、昨年のイクレイ会員は1100団体でしたが、今では1240を数えており、私たちの活動は日々その勢いを増しています。会員はインチョン世界大会に参加し、フランス・ダンケルクとアメリカ・ワシントンDCで開催された大きな地域大会に参加しました。インチョン世界大会ではイクレイ戦略2010-2015を発表することができました。
適応策の分野では、ボンで都市と気候変動への適応策国際会議「Resilient Cities2010」を開催しました。私たちは自治体を代表して政策提言活動を展開し、生物多様性条約および気候変動枠組条約の締結国会議において大きな成功を収めています。 2011年は新しい課題とチャンスの年になります。気候変動に関する国際合意を推し進め、自治体の自主的な気候変動対策をサポートしていきます。世界の状況は悪化の一途をたどり、ここ20年で改善されることはありませんでした。私たちは低炭素、環境効率、回復力のある都市に向かう取り組みを加速させていく必要があります。立ち止まっている時間はありません。1年1年を大切にしていきましょう。
- COP16で自治体の役割が認識されました
先週の金曜日までカンクンで行われていた国連気候変動枠組条約締約国会議(COP16)で、自治体の役割が公式に認められました。これは国連の気候会議史上、初めてのこと。今や都市と自治体は「政府関係者」として国に認知されています。
これには「都市気候レジストリ」がスタートしたことが大きく寄与しています。COP16に先立って行われた都市気候首長サミットでは、世界の首長らが、レジストリとは具体性のある気候変動対策であることを世界に示しました。
メキシコ市長、および世界市長・首長協議会(WMCCC)の議長であるマルセオ・エブラルドは、ついに都市の役割への認識に信ぴょう性が生まれ、都市が真の気候変動対策を行う上で重要なステップとなった、と話しています。
COP16議長のパトリシア・エスピノサ外相は、気候変動対策を支える都市と世界の議員を招集してハイレベル会合を開催、イクレイ会長のデイビット・カドマンは、自治体と自治体連合の代表としてこれに出席しました。
デンマーク・コペンハーゲンのボ・アスムス・クイェルドガード市長は、国家政府に比べて自治体はすでにより先進的な取り組みを行っている、なぜなら国が国際合意を取り付けようが取りつけまいが、自治体は現場で気候変動の影響に対処しなくてはならないからだ、と述べています。
国連の気候会議は、長年に渡って国の利益が優先してきました。ですが、昨年は膨大な数の参加者やメディアがコペンハーゲンにおしかけたことからも、気候変動対策における地域やサブナショナル政府の役割を認識し、国の利益とは別に、都市に強い権限が与えられる必要があることは明白です。
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)クリスティーナ・フィゲレス事務局長は、ハイレベル会合で、自治体への強い支援を表明し、「立法者、首長、都市のリーダーらは、地球を守り、都市において緩和・適応策を実行する最前線にいます」と、述べました。
- 世界の首長が、温室効果ガスの排出量を削減し、メキシコシティ協定の都市気候レジストリを通じて報告を行うことに同意(イクレイ・アメリカより)
カンクン(メキシコ)、2010年12月11日――時に難航した2週間の協議の末、参加国は妥協を図り、協力して気候変動の脅威に立ち向かうことに合意しました。これは注目に値する成果、歓迎すべき展開であり、気候変動対策が大きく躍進しました。国際NGO、産業界のNGO、自治体の代表ら、すべての代表団が根気強く折衷に臨み、素晴らしい成果が得られたことは、称賛に値します。
イクレイ・アメリカは、アーカンソー州ノースリトルロック市長のPatrick Haysらによる以下の声明を発表しました。
「誰もが、法的強制力と具体的な削減目標を持つ、より強固な合意を望んでいたとはいえ、世界の経済大国が土壇場で一枚岩になり、コペンハーゲンでの誓いを遵守し、また一方で、気候の危機に立ち向かう途上国の資金調達メカニズムを創設することに合意したのです。」
- COP16イクレイサイドイベント
12月3日、イクレイ主催のサイドイベントが行われ、測定・報告・検証可能な自治体の世界的な取り組みである「carbonn 都市気候レジストリ」を紹介しました。COP16に先駆けて行われた世界首長気候サミットで、自治体はメキシコシティ協定に署名し、具体性のある取り組みへと歩き出しました。このサイドイベントに参加したパネリストは、なぜ自治体が国際的な気候変動対策においてその存在を認識されなければならないのか、議論しました。聴衆は120人超。UNISDR(国連国際防災戦略)、UN-Habitat(国連人間居住計画)、OECD(経済協力開発機構)、IADB(米州開発銀行)が自治体の取り組みをサポートすることを表明しました。
- 気候変動に関する世界市長・首長協議会(WMCCC)のウェブサイトが新しくなりました。
最新のウェブサイトでは、WMCCCのさまざまな活動をわかりやすく紹介しています。WMCCCへの参加をお待ちしております。
www.worldmayorscouncil.org
- 都市と気候変動への適応策国際会議(Resilient Cities)2011への参加受付を開始しました
イクレイでは、都市と気候変動への適応策国際会議2011におけるプレゼンテーション、パネリスト、ワークショップ、ポスター展示、共催イベントなど、開催に関わる提案および参加の受付を開始しました。
イクレイとボン市は、2011年6月3-5日に都市と気候変動への適応策国際会議2011をトイツ・ボン市で開催します。2010年のプログラム、写真のページから、会議を活性化させた先進的な取り組みをご覧いただけます。2011年の会議も、気候変動により生じる課題が議題の焦点になり、自治体の適応策と回復力のある戦略に関する動きをサポートしていきます。
適応策と回復力に関する行政、プログラム実施者、研究者の方でプレゼン等を希望される方は、ウェブ申し込みをして下さい。申請締め切りは2010年1月18日です。
詳細はこちら、その他のご質問は、bonn2011@iclei.orgもしくはイクレイ日本までお願いします。
- イクレイとマサチューセッツ工科大学(MIT)が適応策の研究で協力します
イクレイ・アフリカとMITが共同で行うこの研究は、2011年3月にウェブサイトでイクレイ会員に公開の予定、世界で行われている適応策を包括的に調査する初の研究になるだろうと言われています。調査結果から、なぜ適応策を実行している都市とそうでない都市があるのか、さらに適応策の成果を挙げている都市の事例、適応策を推進する(または制限する)政策やキャパシティを導き出します。
この調査は、アメリカ国立科学財団(US-NSF)からの助成を受け、MITのジョアン・カルミン教授が中心になって行われます。
詳細はこちら(英文)
- 2011年のイクレイイベント情報
・2月27日-3月3日:ローカルクライメートソリューション(ケープタウン・南アフリカ)
・6月3-5日:都市と気候変動への適応策国際会議2011(ボン・ドイツ)
都市と気候変動への適応策国際会議(年1回)が2010年に始まりました。都市環境における気候変動と回復力へのアプローチの分野で、意見交換、学習、ネットワーク作り、議論、政策立案を行うことが目的です。2010年の会議の成功を受け、第2回目の会議がドイツのボンで開催されます。この会議の後6月6-17日には、ボンでUNFCCCの気候会議が行われます。
・10月22-24日:第1回エコモビリティ世界大会(昌原市・韓国)
グローバル・アライアンス・フォー・エコモビリティが、第1回の世界大会を開催します。

