ICLEI Local Governments for Sustainability
About ICLEI
ホーム イクレイについて 会員 サポーター 事業 サービス ニュース&イベント お問合せ
spacer
第12回イクレイ日本セミナー「低炭素社会への道すじ~COP15の結果と鍵を握るこれからの自治体活動」(報告)2010.2.19
イクレイ事務局次長 ジノ・ヴァン・ベギン
環境省地球温暖化対策課長 高橋 康夫氏
板橋区長 坂本 健氏(右)、イクレイ日本理事長 浜中 裕徳(左)
  2月15日、「低炭素社会への道すじ~COP15の結果と鍵を握るこれからの自治体活動」と題して第12回イクレイセミナー(財団法人特別区協議会と合同開催)を開催した。当セミナーは、駐日デンマーク大使のフランツ=ミカエル・スキュル・メルビン氏、イクレイ世界事務局次長ジノ・ヴァン・ベギン氏、環境省地球環境局地球温暖化対策課長の高橋康夫氏、板橋区長 坂本健氏を迎え、2009年12月にデンマーク・コペンハーゲンで開催された気候変動防止枠組条約第15回締約国会議(COP15)の結果を受け、開催国デンマークや日本政府、自治体の国際的連合組織であるイクレイや自治体はこれをどう評価し、また、低炭素社会に向けて地域の変革の鍵を握る国内外の自治体はどのような対策を行ってきたか、また今後どのような活動を強化するべきかについて考えた。
 メルビン大使は、議長国としてコペンハーゲンでの法的拘束力のある合意が得られなかったことに対して、議長国として責任を感じるとしながらも、「多くの国は独自に高い目標を定め、コミットしていくと公言しており、これは会議の成果である」とし、「途上国と先進国に関する問題など、様々な問題について議論がされたことは前進だが、現在進められている条約の形が適切であるのかをもう一度検討しなおし、各国が積極的に低炭素社会を目指して努力していくべきだ」と述べた。
 ベギン事務局次長からは、COP15に至るまでの経緯を整理しながら、世界の自治体での事例を交え自治体の役割や責任、自治体を支援する国際的な枠組みや政策などが紹介された。そして、「現在世界人口の50%は都市に暮らしており、気候変動の影響も大きいと考えられているため、公共交通など自治体として市民の行動パターンを変え、模範となることが必要である」と訴えた。
 環境省の高橋康夫地球温暖化対策課長からは、地域の独自の取り組みを支援するストップ温暖化「一村一品」大作戦全国大会の紹介の後、現在策定に向けて進められている地球温暖化対策基本法案(仮称)の概要や、政府として温室効果ガス排出25%削減に向けて、どのように取り組むのかについて中長期のロードマップや政策手法や制度、22年度予算案等が示された。
 トークセッションでは、板橋区の区長坂本健氏による環境に配慮した施設であるエコポリスセンターを活用した環境教育や、区内33校の小中学校で実施されている緑のカーテンの取り組みなどの紹介ののち、高橋氏やベギン氏を交え、浜中裕徳理事長のコーディネートのもと、低炭素社会づくりに向けて今後自治体がなすべきことについて討議した。
 坂本区長は、板橋区で平成21年に策定された第二次板橋区環境基本計画に則って区民一人一人の行動を促すために区民や事業主が主体となって進めていく協働プロジェクトの重要性を強調、高橋課長からはカーボン・オフセットの活用等、今後中小企業や吸収源対策等現在進めている施策の評価を行い、ニーズを高めるとともに、国の制度と自治体の施策のつながりの重要性から、更なる「見える化」とCO2に価格をつけることが課題となるだろうとコメントがあった。ベギン事務局次長からは、日本で積極的に進められている排出権取引やオフセットを行う前段として、自治体はまず①インベントリの作成、②目標設定、③実行、④モニタリングを行うことが大切であると訴えた。
 浜中理事長からは、COP15で日本の自治体が国内外の自治体と連携して取り組んだ事例として、京都市が議定書誕生の地として、これまでの取組やこれからのビジョンを5大陸の自治体リーダーと共有するとともに世界から集まった自治体リーダーたちに発信するセッションを主催したことや、東京都が再生可能エネルギーに関するセッションにおいて排出権取引制度の紹介など東京都の取組を発信し世界の自治体と共有したこと、そして、飯田市、名古屋市、京都市、北九州市、低炭素都市推進協議会などが各自治体の先進的な取組を発信したことなどの紹介があった。
 また、今年11月から12月にメキシコで開催されるCOP16に向けた各主体の活動の方向性について、坂本区長からは「照明のLED化等生活都市にふさわしい取組をコミュニティで展開し、他の自治体と連携して実施したい」とのコメントがあった。また、高橋課長は、「先進国の目標実現に向けた国内議論をすることが国際合意には必要であり、体系的に取り組み、産業部門、家庭部門とのパートナーシップをとりたい」、また、「国が国益で打ち出せないことも自治体は既にやっており、国際交渉打開の可能性につながる先進国と途上国、先進国と先進国といった自治体レベルの国際協力は重要であり、高齢化問題や健康問題などCO2以外の対策も含めた低炭素社会を考えることが重要」とのコメントがあった。
 当日は、自治体関係者や企業関係者、一般市民等400名を超える参加者が講演やトークセッションに熱心に耳を傾けていた。

プログラム
日 時  2010年2月15日(月) 午後1時30分~午後5時
会 場  日本教育会館(千代田区一ツ橋2-6-2)
特別講演:
「コペンハーゲンン合意 始まりと見るか終わりとみるか」
 駐日デンマーク大使 フランツ=ミカエル・スキョル・メルビン氏
基調講演:
「自治体の視点から見たCOP15の結果と、世界の自治体の動き」
イクレイ世界事務局次長 ジノ・ヴァン・ベギン
講演:
「COP15の意義と今後の展望」
環境省地球環境局地球温暖化対策課長 高橋康夫氏
トークセッション:
「低炭素社会に向けた自治体ロードマップ」
 パネリスト 板橋区長 坂本 健氏
        イクレイ世界本部事務局次長 ジノ・ヴァン・ベギン
        環境省地球温暖化対策課長 高橋 康夫氏
 コーディネーター イクレイ日本理事長 浜中 裕徳

詳細は⇒ 概要 ・ 報告
spacer
Search
 
spacer